金融業従事者の倫理観の重要性

以前にライブドアが日本放送株の件で世間を賑わせていた頃、現SBIホールディングスの北尾吉孝氏が「金融の世界というのは、やろうと思えば悪いことが出来てしまう世界でもある。それを自制できる高い職業倫理感を有する者こそが真のプロフェッショナルである。」という主旨のことをおっしゃっていた気がするのですが、当時「よくぞ言って下さった!!こういう本物の方がそういうことを言って下さるようであれば日本の金融の世界もまんざら捨てたものではないかもしれない!!」と痛烈に感じたのを思い出しました。
正直、昔の兜町(現在の事は知りません)ではないですが「魑魅魍魎・有象無象が跋扈し、モラルもヘチマもあったものではない世界」では、まともな金融など育つわけもなく、また世間のイメージも悪くなるばっかりで金融の世界への理解が全く進まない、となるのは当然のことだろうと思っています。
最近は幾分良くなってきているようにも感じますが、時々「う~ん」と頭を抱えてしまうような方にお会いすることもあり、立場上何もコメントはしないのですが、昔の悪習から脱しきれない方が一定数以上いることは知っておいた方が良いかもしれませんね。
そうは言いましても人を変えることは出来ませんので、「他人のふり見てわがふり直せ」と、自身の在り方に集中すべきと考えておりまして、稲盛和夫氏の「動機善なりや、私心なかりしか」を腐敗した空気に触れた時に思い出すように心掛けています。
こういう事を書いていると「青臭いことを言っているな」、と感じる方もいるかもしれませんが、それは事実ですので甘んじて受け入れようと思っています。
自身としては「朱に交われば赤くなる」は真実だと思っておりまして、そういった倫理観の欠如した方との交わりは出来るだけ減らし、真摯に仕事に取組み高い成果を出しつつ同時に高い倫理観を有する方(真のプロフェッショナル)との接点をより多く持つようにすることが、堕落を遠ざける具体的な対処法の一つであり、また自分を成長させる方法だとも思っています。
日本の金融の世界は、正直、世界と比べるとはるか周回遅れの状況にあると思っています。
「貯蓄から投資へ」の流れを真に作るのであれば、正しい金融知識の普及も当然大事だと思うのですが、それと同時に高い職業倫理感を持った真のプロフェッショナルの育成も必要だと感じています。


By Admin|2015年1月18日|2015年,ニュースリリース|


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