夏の風物詩

夏といってイメージするものは何でしょう?
日本人ならば「花火でしょ!」という人も多いはずです。
夏の風物詩として、すっかり定着した花火ですが、その起源はいつで、どのように広まったのでしょう?

花火の起源は秦の始皇帝時代の中国にまで遡ることができるようで、狼煙に使用された黒色火薬といわれています。
では、今日のように私たちの目を楽しませる華やかなる花火はいつの時代からでしょう?

中国に起源をもつ火薬がシルクロードを伝って花の都フィレンツェに辿りつくと、そこで、楽しませる、見せる花火が打ち上げられるようになったとのことです。
16世紀から17世紀にかけてヨーロッパに拡散していき18世紀には花火大会が開かれるまでになったそうです。

肝心の日本ではいつか?といいますと、鉄砲がポルトガルから伝わると共に火薬が持ち込まれたことに起源をもつとの説があります。
時を経て、江戸時代になると江戸中で流行が起こったようです。
観賞用とされる花火を最初に見たのは徳川家康とも言われており、1613年のことになります。
花火は江戸の文化にすっかり溶け込んでいったのですね!
有名な「両国の花火」も江戸時代に始まったようです。徳川吉宗公の時代、このとき、飢饉や疫病が江戸にて大流行したようですが、それをきっかけに疫病払いとして幕府が花火大会を開いたのが始まりとされています。
切実な願いがあり、国家レベルで花火大会が始まったというのですから、しみじみします。
当時のことですから、当然、今の大会のような華やかさはなかったようです(オレンジの単色のみ)。
美の競演と言われるような美しい色彩が見られるようになるのは19世紀も終わり頃になってから、化学薬品(発色剤)が輸入されるようになってからとのことです。
長い花火の歴史の中で、日本の花火は独自の発展を遂げていきます。
玉屋、鍵屋に代表される花火師の技術はどんどん進化していき、仕掛け花火、割物と言われる花火の技術は世界一といっても過言でないレベルにまで達したようです。

言われてみると、日本の花火は世界の花火に比べ芸術性を高く感じます。
花火の歴史や花火師たちの手仕事の技を思いながら眺める花火は一味違った風情を感じられるかもしれません。


By Admin|2016年7月12日|2016年,ニュースリリース|


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