どうする?『マイナンバーカード』

毎日のようにニュースで流れておりますが、「マイナンバーカード」の様々なトラブル・・・
ヒモ付けられた保険証の情報が別人であったとか、住民票を出したら他人のモノが出てきたとか、
枚挙にいとまがございません。
オマケに銀行口座まで登録させたりするから、問題が増える。
全く関係のない他人の口座が誤って登録されていたケースなどは論外ですが、未成年者が申請する
場合、本人ではなくて親の名義の口座を登録しようとするのは普通にあり得ることで、それを予測
できなかったのだとしたら、行政側の浅慮、不手際であります。
そんなわけで今、国民の間ではマイナンバーカードに対する不信感が募ってしまって、せっかく発行
したカードを、返納してしまうという人も増えているようですが、カードを返納しても、登録した情報
が削除されるわけではないので、あまり意味は無いかもしれません。

マイナンバーカードの普及を促す為に用意された「マイナポイント」も、間違って他の人に付与して
いたなどの事故が起きているし、あまつさえキャッシュレス決済にしか対応しておらず、電子マネーを
チャージしたり、クレジットカードで買い物をしないと付与されないなどと、いまひとつ分かりにくい。
そもそも、クレジットカードや電子マネーを使わない人にとっては使い勝手が悪すぎる。
・・・この事業にはキャッシュレスを促進する意図もあることは知っていても、相変わらず現金決済が
スタンダードな日本において、これはちょっと乱暴でしょう。
人の生活スタイルを強制的に変えさせようとするなら、もっと魅力的なイベントを企画しないとダメ
かもしれません。
デジタル庁のみなさま、頑張って下さい。

さて、マイナンバーカードに関して、一番気になるのは、「健康保険証」としての機能でしょうか。
政府は来年秋には現行の保険証を廃止し、マイナンバーカードを使ってヒモ付けしたデータを呼び出す
方式に一本化するなどと、これまた乱暴なことを言っておりますが、そう上手く行くのでしょうか??
保険証は、病院の窓口で、「保険適用の資格があるか」を確認するために用います。
従来ですと、窓口で氏名と被保険者番号を控え、加入している組合にレセプトを送って照合できれば
OKになるのですが、もし資格喪失していると突き返されてしまい、病院が困ることになります。
マイナ保険証ならその場でオンライン確認が出来て、後からのトラブルを避けられるというわけです。
問題は、保険証の情報はカードに記憶されているわけではなくて、外部の情報にオンラインでアクセス
して照会する仕組みですから、通信障害など起きれば、たちまちお手上げ状態になるという点です。
また、この照会には暗証番号による認証、あるいは顔認証が必要なのですが、患者さんが入力を間違え
てロックが掛かってしまったり、認知障害のある高齢者などの場合は暗証番号の設定、入力が難しい
こともある。
そこで政府は、顔認証のみで利用できるカード(保険証利用に限った特例)を作ることにしたと聞き
ましたが、この「顔認証」でも色々と「事件」が発生しているようです。
なかなか読み取ってくれなかったり、やっと読んだと思ったら、「該当無し」とか言われるし、試しに
別の人が機械に顔を向けてみたら、認証されちゃったりするとな(笑)。
・・・識者の中にはちょっとイジワルな見方をする人もいて、デジタル庁の河野太郎氏が、マイナカードの普及を急ぐあまりの暴走で、システム自体の欠陥も、読み取り機械の精度も、ロクに検証しない
まま強引にスタートしたおかげで、エラーは頻発するし、親方日の丸で競争も無く造られた機械は
精度・品質の面で問題だらけの上に、お値段もやたらと高いまま、押し付けられた現場の医療機関が
唯々、苦労を強いられている。
政府はこの機会に、これからの成長分野である『顔認証』技術を、無理やりにでも使って試したいのだろうと揶揄しています。

・・・そういえば、昨年10月から、マイナ保険証より従来の保険証で受診する方が、料金が高くなる
ように診療報酬が改訂されており、現在のところ、+12円の負担増しになっているそうですよ。
これも保険証機能付きマイナンバーカードに移行を促すための策なのでしょうけれど、やっぱり政府は、一般国民に対して、もっと丁寧に細かい説明をするべきだと思いますね。


By Admin|2023年7月14日|2023年,ニュースリリース|


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