円安を味方にして 得するには

身の回りでも話題になっているかもしれませんが、すでに長いこと記録的な円安が続いています。ニュースの言葉として頻繁に登場し、普通に使われていますが「円安/円高」など、お金の価値が安いとか高いとか、混乱してしまう人も多いのではないでしょうか。円安は良いのか悪いのか。日常的に使う通貨の価値が上下するとはどういうことか、どのように考えると得なのか、長い目で物の価格の変化を見たとき、どのように考えれば良いか、具体的な例を見ながら調べてみました。

 日本のGDP(国内総生産:Gross Domestic Product)が世界4位に転落したというニュースに驚かされた人も多くいたでしょう。若い頃、日本はアメリカに次ぐ2位だと強く記憶に残っている人にとって、衝撃的とも言えるニュースです。
 でもこれは、単純に日本の国力が落ちたというよりも、日本の貨幣価値の低下が大きな原因の一つになっているのです。
 2024年2月15日に内閣府が発表した2023年のGDPは4兆2106億ドル。この年の平均為替レートは1ドル=141.56円(TTS)。GDPを日本円に換算すると596兆500億円になります。
 ところで現在の円安は2022年3月頃に始まったとみられていて、2021年の平均為替レートは1ドル=110.8円(TTS)でした。2021年のGDPは5兆37億ドルなので、日本円に直すと554兆4100億円。つまりGDPはドルベースでみると大幅に減っていますが、日本円ベースでは増えているのです。

円安でドル預金すべき?

 GDPなどという大きなものでは為替レートの影響が想像しづらいかもしれません。銀行の預金を例に考えてみましょう。
たとえば1ドル=100円の頃に、100万円の預金をドルに換えたとします。簡単にするため、為替手数料は考えないとすると、1万ドルになります。今は1ドル=約150円になっているので、これを円に転換すると150万円になり、50万円も利益を得られます。
 円を軸にした“円安”や“円高”という言葉がしっくりこないのかもしれませんが、ドルが動いていると考えると理解しやすくなります。どんなものでも、「安い時に買って、高くなったら売る」が基本です。今は円安で、ドルが高いということ。高いと分かっていて買う人はいないでしょう。
為替相場はハイリスク・ハイリターン
 下に最近2年程度の為替のチャートを挙げました。ギザギザを繰り返して、徐々に上がっている(円安が進んできた)ように見えます。
 この形は「三角保ち合い (さんかくもちあい)」と言います。三角形の頂点で、大きく動くことが予想されます。
 しかし、上に放れるか、下に急落するか読むのは難しいです。特に為替は、政府が市場介入することもあり、チャートで先を読むことは非常に困難です。結局は確実な利息を受け取れるものの方が得ということが多いのです。


By Admin|2024年2月28日|ニュースリリース,|


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