抗がん剤にこだわらず 寿命を延ばす 治療を見つけよう
良くも悪くも、がんは“身近な”病気になってきています。医療の進歩は目覚ましく、日本のがん治療は世界トップレベルと言われ、特に抗がん剤治療において、その使用量は非常に多くなっています。こうしたため、がんの治癒率も高まっていて、がんの部位によっては９割以上が完治するとも言われています。しかし、見逃しがちなのは、がんの治癒と、寿命を延ばすことはイコールにならないことです。治療方法によっては寿命を削りながらがんを治すという本末転倒なことにもなりかねないのです。
日本人が一生のうちでがんと診断される確率は男性65.5％、女性51.2％（どちらも2人に1人以上）になっています。これに対し、がんで死亡する確率は男性26.2％（約4人に1人）、女性17.7％（約6人に1人）です。
がんは非常に身近な病気になっていて、知り合いにも一人以上はがん経験者がいるのではないでしょうか。医療の進歩により生存率も高まり、昔ほど怖い病気ではなくなったと言われますが、医療が進歩しすぎたことによる弊害も目に付くようになってきているのです。簡単に言えば、行き過ぎた治療も増えたと言われているのです。
最後まであきらめないのが良い？
“最善を尽くす”という治療が最悪の結果になるということも多くあるようです。たとえば膵臓（すいぞう）がんは、欧米などではすでに数十年前から手術の対象にはなっていません。しかし、無駄に治療を進め、1～２年は生きられたところを数カ月も生きられなくなってしまったということも多くあります。抗がん剤についても、完治の見込みがないのに、数種類の抗がん剤を投与し続けて、寿命を縮めてしまうということも良くある話です。
抗がん剤は増がん剤
日本では抗がん剤がさまざまな局面で活躍していますが、がん大国のアメリカや欧米諸国では、「抗がん剤は増がん剤」として見限られ始めています。アメリカ国立がん研究所のNCIでは、88年に数千ページにも及ぶ報告書で「抗がん剤は増がん剤」と言って世界を驚かせました。また、抗がん剤を3種類使うとがんは小さくなるが、寿命は7～10倍短くなるという報告もあります。
抗がん剤は、人によっては劇的に効くことが多いです。しかし、抗がん剤はそのほとんどが「劇薬」や「毒薬」のカテゴリーに属する薬です。がんは小さくなるが体にダメージを与えることもあります。効果が認められない場合は、すぐに使用を止め、違う治療に切り替えることが結果的に延命効果がある場合が多いです。完治に向けた抗がん剤の使用は否定しませんが、延命に向けた抗がん剤の治療は却って寿命を縮める結果になることもあると覚えておいた方がよいでしょう。
免疫療法や遺伝子療法がメインに
がんの治療は主に３つあります。外科的手術、抗がん剤、放射線療法です。しかし先進国では、免疫療法や遺伝子医療などの代替療法などにシフトしつつあります。アメリカではがん死亡者が減っているのに対して、抗がん剤を含む３大治療をまだまだメインにしている日本では、まだまだがん死亡者が増えているのが現状です。
現在の治療の効果が薄いと感じたら、セカンド・オピニオンを依頼したり、保険適用外の治療方法など視野を広げるのも良いかもしれません。
By Admin|2024年3月13日|ニュースリリース,|