塩は悪者? それとも健康の味方?

塩分の摂り過ぎは高血圧のもととして、塩を悪者のように思っている人も多いかもしれません。しかし、塩分は人が生きていくうえで必要であるだけでなく、正しく摂取することで、健康効果もあるのです。塩というと“食卓塩”、ほぼ塩化ナトリウムしか含んでいないものを想像されるかもしれません。しかし塩には海塩や岩塩などの自然塩と、工業的に作られた精製塩があります。自然塩は、塩化ナトリウムが8割程度で、豊富にミネラルを含んでいるものもあり、多くの健康効果が認められています。

調味料で最も使われるものの一つに塩があります。塩選びには気を配っているでしょうか。塩と聞くと、高血圧を連想し、全くの悪者のように思い、できるだけ摂らないようにしているという人も多いのではないでしょうか。
ところが正しく塩を摂ることは、健康に悪いどころか、健康に効果的な場合もあるのです。

重要なのは塩選び
ミネラル豊富な自然塩を選ぶこと

塩には大きく分けて2種類あります。一つはどこのスーパーにも並んでいる食卓塩と呼ばれるもの。非常に一般的で、塩と言えばこれを想像する人も多いでしょう。しかしこれは工業的に作られたもので、99%以上が塩化ナトリウムでできています。舌が痺れるような強烈なしょっぱさを感じます。
これに対して、海塩や岩塩といった自然塩というものもあります。天日干しや平釜、逆浸透圧といった工程で作られ、塩化ナトリウムは8割程度しか含んでいません。にがりや豊富なミネラルを含み、まろやかな味がします。どのような工程で作られた塩なのか、パッケージに書いてあることが多いので、気を付けて、塩を選ぶと良いでしょう。精製塩でも自然塩であるかのような名前が付いていることもあり、製造工程をしっかり確認する必要があります。

驚くほど多い塩の健康効果
摂る量は慎重に決めましょう

血圧が上がると考えられているのは、精製塩の摂り過ぎによるものと考えられています。厚生労働省の食事摂取基準では、食塩は一日7.5g(男性)、6.5g(女性)以下とされています。しかしこれは塩化ナトリウムの量を食卓塩をベースに定めたもので、自然塩は、もっと多くとっても良いということになります。さらに、より多く摂るべきだという研究者もいます。
もっと言えば、体調不良の原因が塩不足によるものとも考えられるのです。減塩を意識するようになってから体調が悪くなったという人はナトリウムなどのミネラルが身体に足りていないと疑ってみるのも良いかもしれません。塩にはナトリウムのほか、体調を良くするために必要なカリウムなどのミネラルが多く含まれています。ミネラルのバランスが崩れると、体調不良になり易くなります。そのほか、実は塩には驚くほど多くの健康効果があります。

・体を動かす素
塩は神経伝達物質の材料になります。身体を動かせるのも塩のおかげと言えるようです。
・栄養素を運ぶ助けになる
塩は浸透作用を持ち、身体の細胞に栄養を送り届けるのに役立ちます。
・整腸作用
塩は酵素を活性化する働きがあり、腸の働きを高める効果が認められています。腸内の酵素は消化・吸収の機能を高め、便秘解消に役立つとも言われています。
・体温を上げる
塩は、体内のエネルギー代謝を高め、体温を高める効果も認められています。

普段から身近に摂取する塩を、もう一度確認して、良い塩を選んでみるのも良いでしょう。なお、疾病のある方は主治医に相談して、塩の摂り方を決めるのが健康維持に効果的かもしれません。


By Admin|2024年4月4日|ニュースリリース,|


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